インプラントに関するトラブルの中でも代表的なものがインプラント周囲炎です。
歯科用インプラントは顎の骨と粘膜の中に挿入されます。そのため、「インプラントの周囲」とは、骨と粘膜のことを指します。
そしてインプラント周囲炎とは、骨と粘膜が炎症を起こし、骨が溶けてなくなってしまう病態のことを指しています。
画像で確認するとわかりやすいと思うので、実例の写真を掲載します。
(以下に手術中の写真があります。クリックで拡大できます。注意してご覧ください。)

この写真のように、粘膜を切り開くとインプラントのネジ山が露出し、インプラントの周囲の骨は失われてしまっています。しかもこのケースの場合、骨の喪失が極度に進行しており、骨欠損は大規模です。
ここで重要なのが、この骨の喪失がインプラントが原因であるという点と、もしこれをリカバリーする技術が歯科医師側になければ、顎の骨が失われたまま今後の生活を送らなければならなくなるということです。
この下に治療が終了した後の写真を載せておきます(クリックすると拡大します)。
インプラントの周囲に失われた組織が回復しています。

このリカバリーはどのような治療になるのか?
この1枚目の写真から2枚目の写真にいたる期間に、一体どのような処置を行ったのか?
それは今後の記事で解説していきます。